江戸流手打ちそば 二・八の会

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タグ:そば打ち効能

               江戸流手打ちそば二・八の会 理事  松本 明

「そば打ちと脳の老化防止」 で記したように、健康で長生きする秘訣の一つは
脳を若く保つことである。病原菌や異物から身を守る免疫細胞が脳の老化防止に
一役買っていることを示すスタンフォード大学の研究が1月20日付のNature誌に
掲載された。

慢性的な炎症が老化に伴う動脈硬化、糖尿病、高血圧、癌、認知症などの発症に
起因していると考えられている。免疫細胞の一種のマクロファージがプロスタ
グランジンE2(PGE2)とそれと結合するEP2受容体いう物質を介して炎症を促進
しているという報告がある。そこで老齢マウスのマクロファージのPGE2EP2量を
調べてみると、それらは若齢マウスより多いことが分かった。老齢マウスの脳内の
ミクログリア(マクロファージと同じ働きをする)のPGE2EP2量も若齢マウスより
多かった。遺伝子工学の手法によってPE2を欠損させた老齢マウスやPGE2EP2
結合を阻止する薬剤を投与された老齢マウスでは、正常な老齢マウスにみられる
学習能力や記憶能力の低下が認められなかった。面白いことに、ヒトでも65歳の
マクロファージのPGE2EP2量は35歳のそれらより多かった。

マウスの認知機能の研究結果がヒトに当てはまるかどうか更に研究が必要である。
ところで、これは食物と認知機能の関連性を思い起させる。ブルーベリー、イチゴ、
ホウレンソウなどの果物や野菜を食べている老人の認知機能は改善しているという
報告がある。これらに含まれるレスベラトロール、フィセチン、ケルセチンなどは
ポリフェノール類に属し、PGE2の合成を阻止する働きがある。蕎麦に含まれるルチン
もポリフェノールの一種で、抗炎症作用を持っているかもしれない。

巷には新型コロナウイルス病(COVID-19)が蔓延している。COVID-19に対する特効
薬がない以上、ウイルスに接する機会を減らし免疫力を高めることが最善の防御法
と思われる。蕎麦をたくさん食べて免疫力を高めCOVID-19に打ち勝てるのでは。

全麺協会報参照

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