江戸流手打ちそば 二・八の会

江戸流手打ちそば「二・八の会」のブログです。そば打ちのイベント情報やスケジュールを更新致します。

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               江戸流手打ちそば二・八の会理事  松本 明

「ロシアより愛をこめて」は映画007シリーズ第二弾のタイトルであるが、新着の

J Cereal Science 誌に蕎麦好きの諸姉・諸兄にとってロシアより愛をこめた論文が掲載
された。ソバがネズミの寿命を延ばすと言われている蛋白質の合成を促進するというシベ
リア連邦大学のPande博士らの報告である。

この蛋白質はサーチュイン1(SIRT1)蛋白質で、長寿遺伝子と言われるSIRT1遺伝子の
指令によって作られる。SIRT1蛋白質は細胞の若返りや代謝の促進など老化を抑制する
いろいろな効果があると言われ、その結果寿命が延びると考えられている。カロリー制限
によってSIRT1蛋白質が多く作られて寿命が延びるものの、空腹、体重減少、貧血といっ
た不健全な症状を伴う。

カロリー制限をしないでSIRT1蛋白質の増えることが望まれる。そこでPande博士らは、
植物繊維を多く含むソバに注目し、SIRT1蛋白質の動態に及ぼすソバの効果を調べた。
ネズミを普通の餌(普通群)、30%カロリー制限した餌(制限群)、30%ソバ粉を
含んだ餌(ソバ群)で8週間飼育後血液、胃、肝臓、腎臓のSIRT1蛋白質量を測定した。
制限群とソバ群の血液と各臓器のSIRT1蛋白質量は普通群より増加していた。一方、制限
群の胃、肝臓、腎臓の重さと体重は普通群より減少していたが、ソバ群の各臓器の重さと
体重には減少が認められなかった。

ソバが含まれている餌で飼育したネズミでは、体重やいろいろな臓器の重さが減少する
ことなくSIRT1蛋白質の合成が促進されたことが分かった。ソバは植物繊維を多量に含ん
でいるので、これがカロリー制限効果となったのかもしれない。また、赤ワインに含まれ
ているポリフェノールの一種のレスベレトロールはSIRT1遺伝子を活性化する働きがある
ので、ソバに含まれるルチンにこの作用がある可能性もある。穀類、野菜、果物、ナッツ
類はソバと似たような栄養素で構成されているのでソバ同様SIRT1蛋白質を増やす効果が
あると考えられる。もし健康で長生きしたければもっとこれらの食材を食べることと、
Pande博士は述べている。

本研究では脳のSIRT1蛋白質を調べていない。SIRT1蛋白質が神経機能を亢進することは
他の研究で分かっているので、蕎麦を食べると脳のSIRT1蛋白質が増加し、それが加齢に
よる神経機能や認知機能の低下を防いでいるかもしれない。


                    江戸流手打ちそば二・八の会 理事 松本 明

4そば打ち『そば打ちはそば打ちと脳の老化防止(第Ⅰ回)と(第Ⅱ回)』
に記した
栄養を摂る運動する頭を使う社会生活を営む
という条件を見事に備えていると思われる。

そばは必須アミノ酸のリジンを豊富に含んだ蛋白価の高い
食物である。そばの澱粉はレジスタントスターチとして
グライセミックインデックス(GI値)が低く、食後の
インスリンの負荷を軽減している。糖尿病の人ではアルツ
ハイマー病の発症が2倍に増えることが知られているので、
高齢者の血糖値の管理は非常に重要である。また、抗酸化
作用・抗炎症作用があるといわれているフラボノイドの
一種のルチンを多量に含んでいる。

手先だけ動かすことではコシのある美味しいそばを打つことはできず、足腰を使った全身
的なバランスのとれた運動が水回し、練り、延し、切りというそば打ちの各工程に不可欠
である。
そば打ちの各工程は高度な知的作業で、感覚、運動、思考、意思決定などを司る
脳機能全般を
フルに活性化させないとそばは打てない。そば粉の匂いを嗅ぎ、水回しや
練りの具合を肌で
感じ、生地の厚さを目で確認し、包丁さばきの音を聴きながら全ての
感覚を統合して思考し、
意思決定を下して身体全体を動かすことによって美味しいそばが
打てるわけである。
そして、そば打ちや打ったそばを食するとき、そば談義に花が咲いて
人的交流が深まり充実した
社会生活を送ることができる。そばの味覚も脳を刺激する。

全国津々浦々コンビニのように気軽にそばを打てる環境作りが望まれ、それが脳の老化防
止の一助になることを期待する。                                                 (完)                                     参考書:「ブレイン・ルール 健康な脳が最強の資産である」、東洋経済新報社

 3回に分けて掲載致しましたがいかがでしたでしょうか。 今は非常事態の時ではありますが、早く収束し、またみんなで
 楽しいそば打ちが早く再開できることを切望しています.                      ブログ担当

『新型コロナウイルスに関連した感染症対策について』

本日(4/7 )緊急事態宣言が7都府県に発令される状況であり、この宣言が
解除されるまで定例教室(まなぽーと成増)及び二・八の会イベントを中止
or 延期いたします。

また変更などありましたら掲載致します。ブログを適時ご確認願います。
宜しくお願いします。

                                          江戸流手打ちそば二・八の会 理事 松本 明

日本は長寿国であるが、健康で長生きする秘訣の一つとして脳の老化防止が挙げられる。
今までの研究成果から、
. 栄養を摂る   Ⅱ.運動する   Ⅲ.頭を使う   Ⅳ.社会生活を営む という四点が脳の
老化防止に役に立つと考えられている。

筆者の知る限りそば打ちが脳の老化防止に役に立つという報告はまだないが、

上記した四点の事例からそば打ちによる脳の老化防止の可能性を探ってみたい。

今回から3回で掲載します。ぜひご参考になさっていただければと思います。

そば打ちと脳の老化防止  (第Ⅰ回) 

. 栄養を摂る

健全な食生活が脳全般の健康維持に大切である。欧米の研究から、果物、野菜、シリアル、
ナッツ、魚類、オリーブ油などを中心とした地中海沿岸地域の食品が注目を集めている。
これは脳の老化防止のみならずガン、生活習慣病や循環器系の疾病の発症を減少させて
いる。果物や野菜に豊富に含まれるフラボノイドは抗酸化作用・抗炎症作用を持つといわれ
ている。フラボノイドに属するケンペロール、ミリセチン、イソラムネチンを高齢者に施すと
アルツハイマー病の発症率が減少することが最近分かった。また、魚類に多く含まれる
オメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸を摂取した高齢者の脳を
磁気共鳴映像法(MRI)で調べてみると、加齢による脳の萎縮が抑えられていたという報告
がある。

. 運動する

2運動

運動すると脳が活性化する。左図は(左)運動していない時、(右)運動して
いる時の脳のグルコース消費量を示したもので、赤が最も消費量が高い。
グルコースは脳の栄養源で、この消費量高いとその脳の部位の活動が
高いことを示している。

高齢になると認知機能が低下し、認知症を発症する危険性が
増える。しかし、高齢者が運動することよって学習や記憶を
司る海馬の体積が増加し、学習・記憶能力が改善することが分かった。この時血液中の脳
由来神経刺激因子(BDNF)も増加していたという。BDNFは脳で作られ、神経細胞の
生存や機能に重要な働きをしている。最近の研究によると、運動することによって筋肉では
イリシン、骨ではオステオカルチンという物質が作られ、それらが脳の海馬に運ばれてBD
NFの産生を促し神経細胞を活性化しているらしい。抗酸化作用のあるアスタキサンチンを
摂って運動すると、単独より海馬の活性や認知機能の改善に相乗効果が認められたという
筑波大学のネズミの実験がある。
                               参考書:「ブレイン・ルール 健康な脳が最強の資産である」、東洋経済新報社  
  


日光そばまつり2019o2

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